前回に続き、2008年頃に作ったキャラクターモデルの画像が出てきたので紹介します。
人物CG
こちらもテストレンダリング画像です。
今思うと、本番レンダリングまで行っていない作業途中のデータがたくさんある気がします…。当時は映画やTVCMなどの映像業界を目指していた事もあり、建築CGの様な無機物よりも、人間やモンスターなどの有機物のCG表現に興味がありました。
こちらは作業画面。まだWindows XPの時代です。
髪の毛の表現に苦労していた
この頃最も時間を掛けて研究していたのは、髪の毛の表現方法です。
板ポリに髪の毛のテクスチャを貼り、不透明マップで切り抜いてバンプマップで立体感を出していました。 この方法だと、1枚のマップで髪量を増やすとどうしても「束感」がはっきり出過ぎてしまい、逆に髪量を減らすとスカスカのハゲ頭になってしまいます。束を細くして数を増やせば目立たなくなるのですが、そうすると当時のPCスペックでは非常に重くなってしまうという、何とも厄介なトライアンドエラーを繰り返していました。
板ポリの髪の毛は影をオフにしたら馴染んだ
そしてたどり着いた答えは、「髪の毛の影を消す」という事。影が落ちなくなると束感がなくなり、自然な髪の毛に近づきます。ただ…、この方法でティファの髪の毛はできてもクラウドの髪は立体感が出ないので再現できません。
今なら、髪の根元を暗くするだけで解決できそうな気がしますが、当時はそういう発想ができませんでした。
髪の毛のアニメーションは布地モディファイヤで
髪の毛のアニメーションは、根本を固定して布地モディファイヤで動かしていました。布地のシミュレーターで髪の毛の動きに近い設定を探すのは結構大変です。
ストレッチする布地にするとマッピング座標が伸びて髪の毛の太さが変わってしまうので、厚手のウールに形状復元力を持たせる様な設定をしていた気がします。
今はもっと別のやり方があるのかもしれませんが、少ない情報の中で自分なりの答えを探すのが楽しかったです。
FINAL FANTASYシリーズの影響
FFの影響で、顔の形状はデフォルメしています。
鼻を小さくしたり、耳下顎の骨格を無視して丸くする事で顎が細く見える様にしています。
モンスターCG
FFXのシンが放つ衝撃波みたいなのを作りたくて作ったモンスターの咆哮アニメーションです。
衝撃波のエフェクトは、半球状のオブジェクトが拡大するアニメーションにマテリアルの屈折率にノイズマップを入れて表現しようとしていました。このアニメーションはエフェクトを入れる前のものです。
こんな感じで、実は建築CG以外にもいっぱい作ってます。